日本古時計クラブ ichiコレクション


月例会コレクション読み物メモリアルスポンサー


  乾隆置時計

正面 裏面 カラクリ人形の拡大
正面 裏面 カラクリ人形の拡大


捻り硝子棒の拡大 ムーブメントその1 ムーブメントその2
捻り硝子棒の拡大 ムーブメントの表面 ムーブメントの裏面


製造年 1750年代頃
製造国 イギリス製ムーブメント と 中国製ケース
ムーブメント 鎖引き ゼンマイ 振り子式 1週間巻き 人形動 カリリョン オートマトン
文字板 ホーロー引き
ケース 紫檀 螺鈿細工
ケースのサイズ 高さ64センチ
幅42.5センチ
奥行18.5センチ


  乾隆置時計との出会いと、その入手報告


  平成14年の3月、昔から親しくしていた九州の骨董屋さんから、20年ぶりに電話が
 あった。
  何でも“ミニチュアの和時計”と“カリリョンのオートマトンの乾隆時計”が有るとい
 うので、早速写真を送っていただいた。
  その写真には可愛い和時計“ミニ櫓時計”と,迫力のある大型の乾隆時計が写っている。
  “ミニ櫓時計”は黒檀のケースに黒檀の鞘付きで二丁テンプ、真鍮製の器械、それを囲
 む側には透かし彫りが施されて、かなりの腕の時計師の作と見た。
  即座にその2台とも分けていただくことにする。
 ミニ櫓時計は宅急便の送付でも問題は無いと思うが、乾隆時計の方は重量が15キロもあ
 り、カラクリ付きでもあるので私が車で取りに行くことにした。翌月の4月に引き取りに
 行きたい旨、先方に連絡を入れたところ、4月は海外出張で留守になるという。 
  結局、お互いの都合が良い時間が取れたのは、1年後の平成15年に入ってしまってい
 た。
  いよいよ平成15年4月20日、神戸発の夜行フェリーに車を積み込み、3泊2日の旅
 に出る。
  久しぶりの九州、20年ぶりに親しい骨董屋さんを回る、やはり回って見なければなら
 ないもので、珍しい“扇面形の大阪時計”を見つけた。
  ケースに貼付されているラベルには“日本風堅牢優美扇面形時計各種”とあり、そのラ
 ベルの一番下の部分に“大阪江上?時計製造所”と、時計会社の住所も併記されているが
 判読不能である。
  しかし、扇面形時計にラベルが貼付されているのを見たのは初めてで、今後、貴重な資
 料となることと思う。
  その幸運に気をよくした私は喜び勇んで、いよいよお目当ての“乾隆時計”を引き取り
 に行った。
  さすがに現地で実物を見るとスゴイ!!、迫力満点で見るものにグッと迫ってくる物が
 ある。
  この時計は、さる有名な九州の古時計コレクターの所蔵品であったとか。
  短針の先が折れ、紛失していたが、時計の方はコッチン、コッチンと調子よく作動して
 いる、15分毎にチャリン、チャリンと8つの鐘が鳴り、センターに位置する人形の手が
 上下に動いて、拍手するような仕草をする。
  人形の手は15分で1度、30分で2度、45分で3度動き、8個の鐘が音楽を奏でる
 クオーター打ちで、10本の捻り硝子棒がその都度一斉に回る。
  正時には別の1つの鐘を叩き、人形はその正時の数だけ手が動き時を告げるが、捻り硝
 子棒は動かない。
  手の込んだ紫檀のケースには貝象嵌が施され、真鍮の飾りを埋め込み、見事な仕上がり
 になっている。
  製造された当時は、かなりの高い位の人の持ち物で有ったのだろう。
  短針の先(パイナップル型)は私が作って、元に戻してあげた。
  これでこの時計も元通りの姿に戻り、胸をはって生きて行けるだろう。
  今は私の家の床の間にドンと座り、昔からの我が家の主のごとく、その存在感を披露し
 て、正確に時を刻み、音楽を奏で、人形が動いて、私の目と耳を楽しませてくれている。


扇面形時計 振り子窓の中のラベル


  作成日:2003.06.01



最新情報 インフォメーション リンク 掲示板